量子セキュリティが守る
次世代の量子通信へ
ミッション:私たちの目指すもの
QNS Services は、量子セキュリティの最前線で、通信基盤をより安全で信頼できるものにすることに取り組んでいます。私たちは、Quantum Bridge Technologies社との戦略的パートナーシップを通じて、日本市場における最先端の耐量子セキュリティを提供しています。これにより、量子通信の未来を切り拓き、次世代のソリューションプロバイダーとして新しい通信基盤の時代を創造することを目指しています。
私たちの使命は、耐量子セキュリティの提供にとどまらず、安心で安全な未来のインターネットを形作ることにあります。
環境・背景:量子コンピューティングの脅威と影響
量子コンピュータの実用化は2030年代になると予測されています。この技術は、まさに科学技術の革命を引き起こし、私たちの世界を根本から変える可能性を秘めています。
-
新たな可能性:技術の飛躍
量子コンピューティングは、従来のコンピュータでは膨大な時間を要する計算を、瞬時に解決する能力を持つとされています。これにより、医療分野では新薬の開発が加速し、がんや難病の治療法が見つかる可能性があります。気候変動のシミュレーションもより精密になり、地球環境の保護に貢献するかもしれません。さらに、人工知能の進化を促進し、私たちの生活をより豊かで便利にすることが期待されます。
-
直面する課題:セキュリティの悪夢
一方で、この技術革新はセキュリティの再考を迫るかもしれません。量子コンピュータは、現在の暗号技術を短時間で解読する可能性があり、機密情報の保護が難しくなるかもしれません。銀行システムの安全性が脅かされ、経済に影響を与えるリスクも考えられます。個人情報の漏洩が増加し、プライバシーの保護が課題となる可能性があります。さらに、国家間のサイバー競争が激化し、国際的な安全保障に影響を及ぼすことも懸念されます。
暗号技術の脆弱性
量子コンピュータは、ショアのアルゴリズムを利用することで、公開鍵暗号であるRSAや楕円曲線暗号を、従来の計算方法では考えられないほどの短時間で解読できる可能性があります。さらに、グローバーのアルゴリズムは、対称鍵暗号の鍵探索を高速化し、従来の鍵長では十分な安全性を確保できなくなる恐れがあります。これらの進展により、機密情報の保護がより困難になり、情報漏洩のリスクが増大します。
デジタル署名とブロックチェーン技術への影響
デジタル署名は、データの改ざん防止と送信者の認証に不可欠ですが、量子コンピュータが署名アルゴリズムを破ることで、信頼性が損なわれる可能性があります。また、ブロックチェーン技術も暗号技術に依存しており、量子コンピュータがこれらを破ると、取引の偽造リスクが高まり、信頼性が低下します。
機密情報の後日解読リスク
「Harvest now, decrypt later」攻撃では、現在の暗号技術で保護されたデータを収集し、量子コンピュータが実用化されたときに解読することを狙います。特に、長期間保存される機密情報や個人情報は、将来的に解読されるリスクがあるため、早めの対策が必要です。
通信インフラの脆弱化
インターネットやクラウドサービスは、データの安全なやり取りに暗号技術を使用していますが、量子コンピュータがこれらを破ると、情報漏洩やサイバー攻撃のリスクが増大します。これにより、通信インフラ全体の信頼性が低下し、オンラインサービスの安全性が脅かされる可能性があります。
現在の暗号技術

PQC(耐量子暗号)
PQCは、量子コンピュータの脅威に対応する暗号技術で、ShorのアルゴリズムによるRSAやECCへの攻撃から守ります。PQCは、数学的に難解な問題に基づき、量子耐性を提供します。既存インフラとの高い互換性があり、通常はソフトウェアの更新のみで導入可能です。ただし、高い計算コストと数学的仮定に依存するため、将来的な脆弱性のリスク、解読されるリスクを考慮する必要があります。

QKD(量子鍵配送)
QKDは、量子力学を利用して安全な鍵配送を行う技術で、鍵盗聴を量子状態の変化で検出します。情報理論的に安全であり、高いセキュリティが求められる環境に特に適していますが、専用の光学機器や光ファイバーが必要で、導入コストが高くなります。長距離通信では「Trusted Node」を中継として利用する必要があり、このノード自体が攻撃対象となる可能性があるため、その安全性の確保が重要です。
テクノロジー:Quantum Bridge Technologiesの特許技術
分散対称鍵確立(DSKE|Distributed Symmetric Key Establishment)

分散対称鍵確立(DSKE|Distributed Symmetric Key Establishment)
DSKE(分散対称鍵確立)は、Quantum Bridge Technologies社が開発した特許技術です。本技術は、情報理論的安全性(ITS: Information-Theoretic Security)を備えた対称鍵の生成と配送を自動化し、将来の量子コンピュータの脅威にも耐えうる革新的なプロトコルです。
DSKEは、通信の事前段階で配布されたPSRD(事前共有ランダムデータ)と、複数のセキュリティハブ(Security Hub)を活用した分散型アーキテクチャを採用しています。これにより、従来の暗号化方式では達成が難しかった高度な安全性を実現しています。
また、既存ネットワークへの統合が容易なうえ、導入はスムーズでコスト効率にも優れています。さらに、距離による制約を受けず、高いスケーラビリティと効率性を持つため、組織のセキュリティインフラ全体の信頼性向上に大きく貢献します。
DSKEは、サイバーセキュリティの新たな基準を打ち立て、デジタル通信の安全性に革新をもたらす可能性を秘めています。
プロダクト:Quantum Bridge Technologiesの対称鍵配布システム
(SDS|Symmetric-Key Distribution System)
SDS (Symmetric-Key Distribution System)
Quantum Bridge TechnologiesのSDSソリューションは、量子コンピューティング時代に対応した、安全かつ効率的な対称鍵管理を実現します。組織の機密データと通信をより安全に、よりスマートに保護し、将来の脅威に備えることができます。PQC、QKD、DSKEを統合した多層セキュリティで、既存インフラストラクチャとシームレスに連携し、包括的なデータ保護と効率的な運用を実現します。
主な特徴
Crypto Agility(暗号の俊敏性)
-
変化するセキュリティ要件、将来の脅威に俊敏に対応:PQC、QKD、PSK、DSKEなど、多様な暗号技術をサポート
-
暗号技術の組み合わせ:単独または複数の技術を組み合わせ可能(DSKE単独、PQC・QKD・DSKEの組み合わせなど)
スケーラビリティ
-
大規模ネットワーク(WAN)への対応:1つの鍵管理エンティティ (KME) あたり最大100台の機器に鍵を配送可能
-
分散型信頼アーキテクチャ: 単一障害点がないため、一部コンポーネントの障害がシステム全体に影響を与えません
シームレスな統合
-
多層的なセキュリティ:レイヤー1 (物理層)、レイヤー2 (データリンク層)、レイヤー3 (ネットワーク層) の活用
-
標準規格への準拠: ETSI GS QKD 014 および SKIP (Simple Key-Management for Internet Protocols) に準拠することで、既存のネットワークインフラへのスムーズな統合が可能
-
SNMP/Syslogプロトコル対応:標準プロトコルに対応することで、大規模システムの効率的な監視と運用管理を実現
ネットワーク構成図イメージ
標準規格への対応
ユースケース:多様なニーズに応えるセキュリティソリューション
Q多様なニーズに応えるセキュリティソリューション
政府と安全保障
国家のセキュリティは、進化するサイバー脅威から社会、経済、福祉を守るために不可欠です。DSKEは、高度なサイバーセキュリティ技術により、現在および将来の暗号解読などのサイバー攻撃からネットワークを包括的に保護します。
金融とフィンテック
金融業界は急速にデジタル化を進めていますが、データセキュリティとコンプライアンスは依然として最重要課題です。DSKEは、対称鍵の安全な自動配布と、金融分野の最高セキュリティ基準を満たすソリューションを提供します。
重要インフラ
金融業界は急速にデジタル化を進めていますが、データセキュリティとコンプライアンスは依然として最重要課題です。DSKEは、対称鍵の安全な自動配布と、金融分野の最高セキュリティ基準を満たすソリューションを提供します。
ネットワークセキュリティ
日々、何兆もの通信パケットがグローバルネットワークを通じて国境を越えていますが、多くは十分な保護なく送信されています。DSKEは、量子コンピューティングなどの将来の技術的脅威に対しても、暗号化通信の安全性を確実に維持します。
会社概要
会社名 | QNS Services株式会社 |
設立 | 2024年11月1日 |
代表者 | 代表取締役 井出 洋一 |
顧問 | Mattia Montagna (CEO, Quantum Bridge Technologies, Inc.) 河合 真一(代表取締役 COO, Inc.) |
資本金 | 9,000,000円 |
所在地 | 〒194-0021 東京都町田市中町1-4-2 |
私たちQNS Servicesは、Quantum Bridge Technologies社との戦略的パートナーシップを通じて、日本市場における最先端の耐量子セキュリティを提供しています。お問い合わせは上段の「お問い合わせ」ボタンからお気軽にご連絡ください。